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顧客満足度調査の設問設計──聞き方で結果が変わる5つのポイント

顧客満足度調査の設問設計──聞き方で結果が変わる5つのポイント

2025/04/15

顧客満足度(CS)調査は、店舗やサービスの改善点を見つけ出す強力なツールです。

しかし、「とりあえず『満足していますか?』と聞けばいいだろう」と安易に設問を作ってしまうと、

実態を反映していない「形だけのデータ」が集まってしまいます。

質問の「聞き方」ひとつで、顧客の回答は驚くほど変化するからです。

今回は、マーケティングリサーチの現場で実践されている、精度の高いデータを引き出すための設問設計のポイントを5つに絞って解説します。

 

  1. 「総合満足度」と「要素満足度」を切り分ける

いきなり「全体として満足ですか?」と聞くだけでは、仮に不満のスコアが出ても「接客が悪いのか」「価格が高いのか」「店内が汚いのか」という原因が特定できません。

  • 総合満足度(Overall Satisfaction): サービス全体の評価
  • 要素満足度: 「接客」「価格」「品揃え」「清潔さ」など、個別の評価

必ずこの両方をセットで用意しましょう。これにより、どの要素が総合満足度に強い影響を与えているかを分析できるようになります。総合満足度だけでは改善施策に結び付かないためです。

 

  1. 選択肢は「奇数(5段階・7段階)」が基本

満足度を測るスケール(選択肢)は、「5段階評価(リッカート尺度)」が最も標準的です。

【例】 1.不満 ─ 2.やや不満 ─ 3.どちらともいえない ─ 4.やや満足 ─ 5.満足

人間にとって「非常に不満」から「非常に満足」までのグラデーションを最も判断しやすいのが57段階と言われています。

尺度を統一することで、時系列比較や他店舗比較が容易になり分析しやすくなります。

 

  1. 「ダブルバーレル質問」を徹底的に排除する

ダブルバーレル(二連銃)質問とは、1つの設問で2つの事柄を同時に聞いてしまうミスのことです。

  • NG例: 「スタッフの挨拶や身だしなみに満足しましたか?」
  • 改善例: 「スタッフの挨拶に満足しましたか?」「スタッフの身だしなみに満足しましたか?」に分ける。

NG例の設問だと「挨拶は良かったが、身だしなみは悪かった」という顧客が回答に困り、どちらを評価した結果なのか判別できずに分析精度が低下します。

1問につき、聞くことは1つ」が鉄則です。

 

  1. 「誘導尋問(バイアス)」を避けてニュートラルに

質問文の表現にリサーチャー側の「期待」や「主観」が入ると、回答が特定の方向に偏る「回答バイアス」が発生します。

  • NG例: 「当店の充実した品揃えに満足していますか?」
  • 改善例: 「当店の品揃えについて、どのように感じますか?」

あらかじめ「充実した」というポジティブな言葉を混ぜてしまうと、顧客は無意識に「満足」側に引っ張られてしまいます。客観的かつニュートラルな表現を心がけましょう。

 

  1. 自由記述は「直前の評価」と連動させる

「ご意見を自由にお書きください」という使い古された質問だけでは、具体的な改善案は集まりません。

自由記述は、直前の選択肢で「不満」と答えた人にだけ「その理由を具体的にお聞かせください」と深掘りする設計が効果的です。

条件分岐(ロジック設定)を活用することで、回答者の負担(回答負荷)を減らしつつ、濃いインサイト(顧客の本音)を回収できます。

 

【設問設計は顧客との「対話」】

顧客満足度調査では、集計方法や分析手法だけでなく、設問設計そのものがデータ品質を大きく左右します。

どれほど多くの回答を集めても、質問の設計が適切でなければ、意思決定に活用できるデータにはなりません。

設問は顧客との「対話」の入口であり、改善につながるインサイトを引き出すための最も重要な設計プロセスと言えるでしょう。

 

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