ORIGINAL RESEARCH / INBOUND

訪日外国人動向調査 2026年・新宿編

自主調査レポート(新宿編・第2回)
【インバウンド】訪日外国人観光客動向調査
2026年調査結果

2024年6月に実施した第1回調査から約2年。コロナ禍の完全収束と円安背景の中で、訪日外国人観光客の財布事情や日本に求める体験はどう変化したのか?JR新宿駅周辺でのリアルな街頭ヒアリングから、その最新トレンドを紐解きます。

調査日: 2026年4月21日・22日
有効回答数: 60サンプル
調査手法: 街頭ヒアリング
今回の調査結果に見る3大サマリー
日本旅行の総合満足度100%

全体としての満足度が「大変満足(86.7%)」と「満足(13.3%)」を合わせると全数(100%)が満足傾向に。前回調査時より「大変満足」が26ポイントも跳ね上がり、日本の観光体験価値が極めて高く評価されています。

平均予算は約49万円に倍増

航空費用を除く1人あたりの総予算は平均49.3万円に達し、2024年の25.5万円からほぼ2倍に。特に欧米豪系では43.2%が「50万円超」の予算を確保しており、長期滞在に裏打ちされた強い購買力が顕著です。

コト(体験・交流)への急激な傾斜

「歴史文化の見学(93.3%)」や「日本人との交流(90.0%)」の体験率が急伸。日本の食事や買い物といった定番から、日本固有の「人」や「伝統文化」という無形価値へのシフトが進んでいます。

調査データ詳細分析

各タブをクリックすると「アジア系」「欧米豪系」のデータに切り替わります

回答者の属性比率
主な回答者の国籍内訳

欧米豪系が全体の75%、アジア系が25%となっています。欧米豪系では米国とオーストラリア、フランスを筆頭に多様な国から、アジア系ではフィリピン、タイ、マレーシアなど東南アジアの新興国となりました。

● アジア系の上位国 (n=15)

  • フィリピン26.7%
  • タイ13.3%
  • マレーシア13.3%
  • インド13.3%

● 欧米豪系の上位国 (n=45)

  • 米国13.3%
  • オーストラリア11.1%
  • フランス8.9%
  • オランダ8.9%
旅行の手配・滞在・来日回数

旅行手配方法

日本での滞在期間

来日回数

【分析】
旅行の手配は「個別に手配」が83.3%と圧倒的多数を維持しています。特筆すべきは滞在期間で、14日以上滞在する割合が合計55%(14-20日:30.0%、21日以上:25.0%)となり、前回の10.8%から急激に伸長しました。これは「初めての来日(75.0%)」という層が今回は大半であったにも関わらず、円安を背景に「せっかく日本に来るなら長くたっぷり滞在しよう」というインバウンド心理を裏付けています。

同伴者の構成

同伴者は、「家族・親戚(43.3%)」がトップとなりました。2位には「夫婦・パートナー(31.7%)」、3位に「友人(23.3%)」が続いています。

「個別手配」で中長期の滞在を選択している背景には、大切な家族や夫婦でのプライベートかつ充実した時間を日本で過ごそうという強い志向が見て取れます。一人旅(自分ひとり)は8.3%に留まり、大半がグループでの観光消費に繋がっている点もマーケティング上、非常に大きな意味を持ちます。

体験した活動と「特に良かった」活動(上位10項目)

【前回調査からの変化:ソフト体験への完全な昇華】
日本旅行で予定も含めて体験した活動(水色)と、その中で実際にやって「特に良かった(楽しかった)」活動(オレンジ)を比べると、明確なインバウンド消費の深化が見られます。
「日本の食事」が体験100%・良かった度86.4%と不動の地位を守る中、「日本の歴史・伝統文化の見学や体験(体験93.3% / 良かった64.4%)」「日本人との交流・コミュニケーション(体験90.0% / 良かった59.3%)」が高い評価を受けています。

総予算(航空運賃除く)の分布
旅行費用の内訳(平均シェア)
日本国内での決済方法 (MA)

※依然として「現金(93.3%)」は高いですが、クレジットカード(70.0%)、交通系IC(50.0%)の利用が急速に浸透しています。

旅まえ・旅なかの情報源 (MA)

※SNS(70.0%)や動画(53.3%)が強く機能しつつ、口コミやガイドブックなどの「信頼のおけるテキスト・体験記」も同時に参考にされる傾向へと多角化しています。「その他」の8.3%にはGeminiやChatGPTなどのAIサービスが挙がり、新たな潮流を感じさせます。

🌏 アジア系(n=15)の旅行動向と購買属性
フィリピン、タイ、マレーシア等

旅行手配方法

日本での滞在期間

来日回数

【アジア系の顕著な特徴】
アジア系は「個別手配」が100%。滞在期間は「7〜13日間(73.3%)」が絶対的なボリュームゾーンとなっており、欧米豪系のように14日を超える長期のケースは比較的少なめです。来日回数では、約半数にのぼる46.7%が「3回以上」の訪日リピーターであり、日本旅行のクオリティをすでに良く知っている「信頼とリピート率の高さ」が特徴です。

同伴者の構成 (複数回答)

※アジア系はなんと「家族・親戚」が86.7%を占めます。ファミリー層へのターゲット設定が最優先施策となります。

アジア系が「特に良かった」と感じた活動

※食事(80.0%)、人との交流(60.0%)に加え、「自然や景勝地の観光(33.3%)」が全体平均(18.6%)を大きく上回り、伝統文化(33.3%)と同等レベルで強く心を揺さぶられています。

アジア系の総予算(航空運賃除く)の分布
平均総予算は34.6万円。20万円以内での支出が46.7%(約半数)を占め、比較的堅実・標準的な予算コントロールを行っている実態が見えます。
アジア系の旅行費用シェア
「宿泊費(32.7%)」の一方で、「飲食費(25.7%)」「買い物費(20.7%)」のシェアが全体平均よりも高めとなっており、胃袋や手元に直接残るリアルな購買体験へ比重を置いています。
🗽 欧米豪系(n=45)の旅行動向と購買属性
米国、豪州、フランス、オランダ等

旅行手配方法

日本での滞在期間

来日回数

【欧米豪系の顕著な特徴】
団体ツアーの利用が13.3%存在するものの、こちらも個別手配(77.8%)が軸です。アジア系との最大の差別化ポイントは「滞在期間」にあり、実に66.7%が14日以上の中長期滞在(14-20日:37.8%、21日以上:28.9%)です。さらに、今回は82.2%が「初めての来日」。日本を初めての海外旅行目的地として選んだフレッシュな層が、長期のバケーションを利用して来日しています。

同伴者の構成 (複数回答)

※アジア系と異なり、欧米豪系は「夫婦・パートナー(42.2%)」が1位、次いで家族・親戚、友人(26.7%)とバランス良く分散しています。大人旅向けのアプローチが有効です。

欧米豪系が「特に良かった」と感じた活動

「伝統文化の見学体験(75.0%)」が、アジア系(33.3%)を遥かに圧倒する最大の感動ポイント。また、「お酒(22.7%)」や「ポップカルチャー(36.4%)」、「街歩き(43.2%)」も高く、日本の文化・都市システムそのものを楽しんでいます。

欧米豪系の総予算(航空運賃除く)の分布
平均総予算は圧巻の54.3万円。約半数近い43.2%が「50万円超」の予算を確保。宿泊や体験に対して強い富裕層気質・長期ゆとり型の資金力に裏付けされています。
欧米豪系の旅行費用シェア
宿泊費(34.6%)が最大の支出項目。滞在日数の長さに比例して、宿に対するこだわり、または宿泊コストの総計が非常に大きくなっています。
新宿駅周辺で集まった「旅行者の生の声」
🌏
アジア系の本音と体験

🇵🇭 フィリピン・ショッピング

「新宿でのショッピング。洋服を購入し、ドラッグストアでもお土産をたくさん買い込みました!」

🇹🇭 タイ・日本の伝統体験

「富士山近くの旅館に泊まり、浴衣を着てみんなで食べた夕食が本当に最高の思い出です。」

🇲🇾 マレーシア・日本のホスピタリティ

「人々が本当に親切。他人に尊敬の念を持って接してくれますし、時間に正確で規律がある社会に感動しました。」

【分析:東京を軸にした信頼感のある高クオリティ消費】
リピーター率が高く、秋葉原でのアニメグッズ購入や、新宿でのアパレル・ドラッグストア巡りといった都市部での堅実な物販消費を楽しんでいます。同時に、人々の親切さや列を並ぶ綺麗さといった、日本の社会・文化品質にも深い愛着を寄せています。
🗽
欧米豪系の本音と体験

🇺🇸 米国・日本の景観と自然

「富士山と桜、京都の伏見稲荷で撮った千本鳥居の写真は一生の宝物です。京都龍安寺の枯山水や緑の庭園もとにかく美しい。」

🇳🇱 オランダ・日本独自の文化共存

「自国とは違い、秋葉原はコスプレなど、誰もが自分らしさを表現できる。京都が伝統だけじゃなく、モダンで便利な都市だったことも驚きました!」

🇵🇹 ポルトガル・街の清潔さと治安

「街にゴミ箱がないのにゴミが一つも落ちていないし、治安もいい。国営ひたち海浜公園の花も美しく、公害のない綺麗な空には驚嘆した。」

【分析:非日常としての歴史・伝統様式への強い憧憬】
彼らにとって、古い寺院・枯山水・お城や、日本の伝統様式(旅館、板前が直接握る寿司等)への興味は格別です。さらに、自分たちの母国とは全く異なる日本の高度な治安、清潔な地下鉄、高度な社会秩序そのものを、エキサイティングなエンタメ体験として受容しています。

日本体験は高評価の極みへ

旅行者の心に深く刺さる日本のディテール

訪日旅行の満足度
100 %

「大変満足(86.7%)」「満足(13.3%)」となり、不満派はゼロ。前回の満足計86.4%から13.6ポイント、大変満足の割合は26.1ポイントも上昇しており、旅行中に提供される各種サービスの質が総じて極めて高かったことがうかがえます。

🛫 今後の再訪日意向
98.3 %

「必ず来たい(78.3%)」「来たい(20.0%)」の合計。特にアジア系は「必ず来たい」が86.7%に達し、地理的な近さと安心感を背景に、再訪日への強固な意向が顕在化しています。

街頭調査・インバウンドリサーチはフェイス・コムへ

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株式会社フェイス・コムでは、今回ご紹介した新宿駅周辺での訪日外国人街頭ヒアリング調査をはじめ、店頭アンケート調査、ターゲット層へのデプスインタビュー、多様なロケーションでの通行量調査、ミステリーショッピングなどをワンストップで承っております。

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